EMMA MAEDA

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2018/02/19

前田エマ個展「失う目」





3年ぶりに個展をします。大学を卒業して3年。
今回の展示は、心に素直に作品を生み出すことができそうです。こんな感情は初めてです。
映像、写真、絵、音楽…いろいろなことが、すーーーっと繫がって連なって
自分の中からぽつぽつと出てくる。そのことが嬉しい。
こんな気持ちを経験できた自分と出会うことができて幸せです。




前田エマ 個展
「失う目」
日時 2018316()18()   23()25( 計6
 13時〜20  ※イベント開催30分前からギャラリーは一旦閉めます。
入場料 500円(お菓子と飲み物付き)
場所  Fluss  東京都世田谷区等々力2丁目1-14 B1  (http://fluss.es)


失う目

彼女は生まれてからずっと、川の前にあるマンションに住んでいる。
彼女が生まれるとき、彼女の母親が買った部屋だ。
小学生だったある日、彼女は2階下に住む友達を訪ねた。
窓の外には、彼女の暮す部屋から見る風景と、全く同じものが在った。
けれど、その風景は彼女にとって全く違うものだった。
全部が、近すぎる。気持ちが悪かった。

彼女の目は、このマンションのこの部屋のこの窓に作られた。
彼女が大人になるまでに、周りの風景はどんどん変わっていった。
覆われたり、掘られたり、伸びたり、消えたりした。
「マンションの前が川だから、目の前に家が建つことはないだろう」
それが決め手となって、彼女の母親はこの部屋を買った。

いつか、彼女はここを去るのだろうか。
その前に、ここが無くなるということもないこともない。
彼女は、この目を失うのだ。



このたびFlussでは、前田エマの3年ぶりとなる個展を開催いたします。
「失う目」と題された本展では、とあるマンションの一室から見える風景を通して、ひとりの人間の「目」が作りあげられる過程をたどっていきます。
建物が作り出す風景を切り取り提示する「目」。親が選んだ一室で育つ価値観という「目」。成長しそのことを疑う自分自身の「目」。
「上書きされ続ける記憶のなかの風景」をテーマに制作を続ける前田が、4年ほど前から強く関心を抱く「親(家族)」に対する疑問や感動を手がかりにして、インスタレーションを展開します。



前田エマ 1992年神奈川県生まれ。東京造形大学在学中にウィーン芸術アカデミーに留学。主な展示に、個展「アトリエE17のこと。 (荻窪6次元/ 2014)個展Mirrors and Windows(代々木八幡NEWPORT / 2015)VOCA展」(上野の森美術館/ 2016)など。ミュージシャンとコラボレーションした朗読イベントを行ったり、現在3本の連載を持つなど、活動は多義に渡る。ナウファッションエージェンシー所属。http://emma-rian.blogspot.jp    http://www.nowfashion.co.jp/models/emma-maeda/